
富山県の先生との交流
昨年10月引き続いて、富山県の先生と交流してきました。
10月21日 砺波市立出町中学校 坪本吉史 先生
元富山第一高等科学校 物理 戸田一郎先生
振り返ってみたいと思います。
坪本先生を訪ねて
・部活動見学
坪本先生との交流は20年以上になるだろうか。先生の指導は疑問から問いをしっかり立てて、仮説、実験を丹念に追いかけている。部活動で、生徒の力を引き出していて、いつ見ても感心してしまう。
・目の付け所と進め方
生徒たちが県の文化祭での発表を私のために再度は披露してくれた。実験室の薬品庫の錆びの理由に着目し、酸性の薬品の違い、保管方法の影響、錆びを防ぐ方法など、身近な現象である錆を巡って丁寧に追求していた。中学生が取り組むには、時間と手間がかかるだろうという想像に難くない。発表を見て、坪本先生が持っている探究的な学びの指導の力量を感じてしまう。
いつものことなのだが、先生に会うとどうしたらこのような指導ができるのか、追跡したくなる。そのセンスが知りたいと本心から思った。
・懇談
部活動の見学の後、近くの素敵なお店で懇談した。
坪本先生は現職でありながら、自主的に「放送大学院」に入学し研究を進めている。もう少しで卒業である。集大成の論文の学会投稿の苦労話を聞かせてもらった。
これまで扱ったことのないデータの分析方法をしているとのことだった。さまざまな研究データをA Iを活用して研究、分析を進めている。
例えばだが、坪本先生が取り組んだのは、ChatGPTに「こんな処理をするプログラムを作成して」と指示すると、データを統計処理するR言語で動くプログラムが出力される。出力されたプログラムを実際に走らせるとエラーが返ってくるので、こんなエラーが返ってきたとAIに返してやると、エラーの原因や対処方法を提示してくれる。こういったやり取りを何回か繰り返してプログラムを完成させていた。
先生曰く、
「R言語は夏休みに分厚いテキストをすべて手打ちして勉強したけど、自分でやりたい処理をプログラムにすることができなかった。AIがなかったら、研究が進まなかった。」
とのこと。
考えてみると、多くの人は大人になってからだと、苦手な分野もはっきりする。仕事もあって、「学び直し」を試みるも、それを乗り越えられずに諦めもできてしまう。仮に、数学的な処理が得意な人でも神経を使い面倒である。しかし、大変な計算をA Iはいとも簡単に解いてしまう。
「自分のできないことをA Iにやらせて、研究は進んでいる」
高い専門性が必要な部分も補って、自分の問いを追求できるというのだ。
・ともに考えたこと
私からも情報提供した。子どもの作品の評価、文書の読み取りなど、これまで教師が一手に担っていた仕事をA Iが処理する例を紹介した。坪本先生も関心を寄せていた。
坪本先生と和光の二人で一致した考えは、これからの教育は「探究的学習であなたの限界を越えられる」であった。
私にできた考えは、このままでは、「教師は子どもの限界をつくっている」のではないだろうかという問いが生まれたことだ。
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夜9時を回り、次の訪問があるので、富山市のホテルまで戻らなければならない。砺波駅まで見送りに来てもらった。今度は近いうちに坪本先生の授業を見学に行くことを約束した。
